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カツヲぶろぐ

2011年10月の読書

読書の秋突入の10月は12冊読了。と言っても文庫新書多めですけどね・・・。

『ローマ人の物語〈32〉迷走する帝国〈上〉』  ★★★★★
『ローマ人の物語〈33〉迷走する帝国〈中〉』   ★★★★★
『ローマ人の物語〈34〉迷走する帝国〈下〉』   ★★★★★
塩野 七生 (著)
『ローマ人の物語〈32〉迷走する帝国〈上〉』読了。カラカラ帝治世下、属州民にもローマ市民権が与えられた結果起こったことから、「誰でも持っているものは誰も持っていないのと同じ」「一度与えた権利を取り上げるのは難しい」という教訓。もともとは善意から始まっても、その結果はなんとも皮肉。で続いて『同〈中〉』、『同〈下〉』も読了。目まぐるしく政権交代が続く衰退期のローマからも学ぶことは多い。というわけで★★★★★。

『ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ』  ★★★★
ジェイ・エリオット (著), ウィリアム・L・サイモン (著), Jay Elliot (著), William L. Simon (著), 中山 宥 (翻訳)
『ジョブズ・ウェイ』読了。今回の日本出張に合わせて買っておいたら、彼の訃報・・・。UKに帰る飛行機の中で読了。著者は長年ジョブズを補佐してきた元アップル人事担当副社長。初めて聞くエピソードや考えさせられるエピソードも多い。★★★★。

『HPウェイ[増補版]』 
デービッド・パッカード (著), David Packard (著), (序文)ジム・コリンズ (著), Jim Collins (著), 依田卓巳 (翻訳)
『HPウェイ』読了。最近取締役会にごたごたの続くHPの創業者によるビジネス書の古典、最近増補版が出ていたのを機に。MBWA(Management by Walk Around)という用語が英語だとこう言うのかと印象に残った。

『あかね空』 ★★★★
山本 一力 (著)
『あかね空』読了。江戸深川に開業した豆腐屋を舞台にした時代小説。ベンチャー創業物語として読み始めたら、結果的に家族とは、人生とは、人と人の縁とは、と考えさせられる傑作。ページを繰る手が止まらなかった。★★★★。

『楽毅〈1〉』   ★★★★
『楽毅〈2〉』   ★★★★
『楽毅〈3〉』   ★★★★
『楽毅〈4〉』   ★★★★
宮城谷 昌光 (著)
『楽毅〈1〉』『同〈2〉』読了。諸葛孔明が菅仲と並んで自らをなぞらえた名将・楽毅を描いた小説。2巻までは祖国中山のために勝ち目の無い戦いを戦う不遇の時期から「先ず隗より始めよ」の故事まで。勢いに乗って『楽毅〈3〉』『同〈4〉』読了。祖国中山は滅亡、雌伏の後燕の国へ、そして中国史上名高い斉攻略の話。全編通じて楽毅の意思決定のやり方からは学ばずにはいられない。★★★★。

『居酒屋の世界史』 
下田 淳 (著)
『居酒屋の世界史』読了。ヨーロッパ、イスラム圏、日本を含むアジアまでの居酒屋の歴史が語られていて、秋の夜長に酒飲みながら読むのにピッタリ。地域や時系列で比較すると各地の文化の違いも垣間見れて面白い。

『下町ロケット』  ★★★★
池井戸 潤 (著)
『下町ロケット』読了。今年の直木賞受賞作だけあってテンポが良い。ロケットの部品技術を巡る中小企業vs大企業の戦い。本人の必死の努力と、本人が知らない所で働く誰かの力のおかげで生かされる、みたいな。考えさせられること多し。★★★★。
by katzwo | 2011-10-31 18:58 | リーマン読書感想文